未経験から Webデザイナーを目指す人にとって、就職活動はなかなかハードなもの。
未経験OKと書かれていても、実際は経験者が優遇されるケースもあります。
「じゃあ、未経験からはWebデザイナーにはなれないの?」と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
Webデザイナーには資格は必須ではありませんが、実務経験の少ない未経験者が資格を持っていれば熱意やスキルの証明として採用の場面で有利に働くことがあります。
そこで今回は、未経験からWebデザイナーとして就職するのに役立つ資格5選をご紹介します。
この記事はこんな方におすすめ
- 未経験から Webデザイナーへの就職に不安を持っている方
- 資格って就職に本当に役に立つの?と思っている方
- それぞれの試験の内容や受験料、合格率を知りたい方
資格は本当に就職に役立つの?
未経験からWebデザイナーへ就職するのに資格は本当に役立つのか疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
冒頭で述べた通り、「資格はWebデザイナーに必須ではないが、熱意やスキルの証明になり採用の場面でポジティブに評価されることが多い」といえます。
未経験の場合、実務経験はほとんどない場合が多いと思います。そんなときに、資格を持っていれば熱意や客観的なスキルの証明になります。
例えば、企業にのように捉えてもらえる可能性があります。
「Illustratorの資格を持っているということは一定レベルのスキルはあるだろうし、入社後に先輩社員が1から教える必要はなさそうだな。」とか「未経験とはいえ資格があるということは、しっかりと学習をしていて熱意を感じられるな。」といった具合です。
もちろん、会社によっては「資格の有無は、採用に影響しない」というところもあるかもしれませんが、少なくとも資格取得がマイナスに働くことはそうないと言えます。
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資格取得のメリット
資格取得は熱意やスキルの証明になり、就職活動の際に有利になることがあるということは先にもお伝えしましたが、他にも大きなメリットがあります。
それは、デザインソフトを使いこなすことができるようになるということです。
デザインの勉強を始めたときに陥りがちなのが、インプットばかりしてしまい手を動かす時間が少なくなってしまうことです。
しかし、デザインは知識だけでなく自分の手足のように使いこなせるようになることがとても大切です。
特に初心者のうちは、デザインソフトに触れた時間の分だけ上達します。
資格取得を目指すことで自然とソフトに触る時間が増え、デザインソフトに慣れることができます。
また、勉強する過程で今まで知らなかったツールを知ることができたり、ショートカットを習得して作業効率が上がったりとソフトを使いこなせるようになります。
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Webデザイナーにおすすめの資格5選
ここからは、未経験からWebデザイナーを目指す人におすすめの資格をご紹介していきます。それぞれの資格の受験料や合格率についても記載しているので、ぜひ参考にしてください。
具体的に「ここで働きたい!」という会社がすでにあれば、募集要項に書かれている必須資格や推奨資格を調べ、その資格取得を目指していきましょう。
Illustratorクリエイター能力認定試験
Illustratorの活用能力を測定・評価する資格検定試験です。「スタンダード」と「エキスパート」の2種類があり、自分のレベルに応じて試験を受験することができます。
このような方はまず「スタンダード」を受験し、ツールの基礎的な使い方を取得しましょう。その後、上級編ともいえる「エキスパート」を受験し、Webデザインに関するより幅広い知識やコンセプトを実現するためのイラレ技術をマスターしましょう。
それぞれの試験では以下の能力が問われます。
スタンダード
Illustratorを活用し、指示通りの作業を正確かつ合理的に行う事ができる。
- 作業指示書に基づいた制作ができる。
- Illustratorの基本的な操作ができる。
エキスパート
Illustratorを活用し、クライアントのニーズに対応した創造性の高いコンテンツ制作ができる。
- デザインコンセプトや表現の目的に応じて適切な機能を選択し、表現できる。
- DTP/Webデザインに関する基本的な知識がある。
学習方法は、公式テキストの「Illustrator®クリエイター能力認定試験問題集」を2~3周ほどするのがおすすめです。
合格率も70%以上と高く、きちんと学習すれば合格できると思いますのでぜひ頑張ってみてください。
- 受験料:スタンダード7,600円、エキスパート8,600円
- 合格率:72.8%(2020年度平均合格率)
【関連動画】▼Illustratorの使い方について、もっと詳しく知りたい方はこちらをチェック▼
Photoshopクリエイター能力認定試験
Photoshopの活用能力を測定・評価する資格検定試験です。
画像編集技術に関する知識を有し、Photoshopを駆使して、提示されたテーマ・素材から仕様に従ってコンテンツを制作する能力を認定します。
こちらは先ほど紹介したIllustratorクリエイター能力認定試験のPhotoshopバージョンです。同じくスタンダードとエキスパートの2種類があります。
Webデザイナーを目指すのであればPhotoshopは必須スキルです。取得しておいて間違いないのない資格です。
- 受験料:スタンダード7,600円、エキスパート8,600円
- 合格率:73.9%(2020年度平均合格率)
【関連動画】▼Photoshopの使い方について、もっと詳しく知りたい方はこちらをチェック▼
ウェブデザイン技能検定
ウェブデザイン技能検定はWeb業界で唯一の国家検定で、ウェブデザインやシステム構築に関する知識・技能、実務能力などが問われます。
1級~3級まであり、どの級も「学科試験」と「実技試験」で構成されています。
実技試験では試験用のパソコンで実際に作業をすることになるので、知識だけではなく手を動かすことができるかも大切です。
3級は受験資格などが特に設けられておらず、誰でも受験することができます。3級の合格率は60-70%と高いので、初心者の方でもきちんと対策すれば合格できるでしょう。
Webサイトで練習問題や過去問が公表されているので、最低でも3~4年分は解いて問題形式などに慣れておくと安心です。
- 受験料
3級:学科 5,000円 / 実技 3,000円(35歳未満)、5,000円(35歳以上)
2級:学科 6,000円 / 実技 7,000円(35歳未満)、12,500円(35歳以上)
1級:学科 7,000円 / 実技 25,000円
- 合格率
3級:60〜70%
2級:30〜40%
1級:10〜20%
Webクリエイター能力認定試験
Webクリエイター能力認定試験はサーティファイという企業が主催している資格で、業界で最多の受験者数を誇る人気検定です。「スタンダード」と「エキスパート」の2種類があります。
スタンダードは実技問題のみですが、エキスパートでは実技問題と知識問題が出題されるためより幅広い知識が必要です。
また、実技問題の内容についても、スタンダードはHTMLの作成やCSSの読込・作成、画像の表示などの基礎的な内容なのに対し、エキスパートではJavaScriptの読込なども入ってきます。
初心者の方はまずスタンダードを取得し、十分な知識をつけてからエキスパートに挑戦してみましょう。
- 受験料:スタンダード5900円、エキスパート7500円
- 合格率:91.4%(2020年度平均合格率)
HTML5プロフェッショナル認定試験
HTML5・CSS3・JavaScriptなど、最新のマークアップ言語に関する技術力と知識を認定する資格です。
少し前の調査ですが、アイティメディアが行った「@IT スキル調査 2015.09」という調査で、「今後取得したいベンダーニュートラル資格」の第1位にも選ばれており、 Webデザイナーだけでなくエンジニアからの人気も高い資格です。
「Level.1」と「Level.2」の2種類があり、ご自身のレベルに合わせて受験できます。
Level.1ではHTML5を使って静的なWebコンテンツを作成する能力などが問われ、Level.2ではJavaScriptを中心にWebアプリケーションや動的Webコンテンツの開発・設計をする能力が問われます。
この資格の取得を目指して勉強することで、 マークアップ言語について自分がいまいち理解できていない部分や知識不足の部分を洗い出すことができます。
足りないところが明確になれば、あとはその部分を補完していくだけです。
「Webデザイナーになりたいけれど、コーディングがどうしても苦手…」と苦手意識をお持ちの方は、ぜひこの資格取得を目指してみてください。
- 受験料:16,500円
- 合格率:公表なし
まとめ
今回は、未経験からWebデザイナーとして就職するために役立つ資格5選をご紹介しました。
資格は持っていると就職に有利になる可能性があるだけではなく、勉強する過程でツールを使いこなすことができるようになったり、知識が定着したりとたくさんのメリットがあります。
ぜひ資格を取得して、 Webデザインのスキルに磨きをかけていきましょう!