【文科省ガイド準拠】ChatGPTを教育現場で安全に活用する方法

ChatGPTを教育現場で使ってみたいけど、本当に安全なの?」そう不安に思っている教育関係者の方は多いのではないでしょうか。

日々の授業準備や校務に追われる中で、ChatGPTが業務を効率化してくれるという話を聞く一方で、情報漏洩や生徒の思考力低下といったリスクも気になりますよね。

実は、適切な知識と対策さえあれば、ChatGPTを教育現場で安全かつ効果的に活用することは十分可能です。

なぜなら、全国の多くの学校がすでに実践し、大きな成果を上げているからです。文部科学省もガイドラインを発表し、校務での活用を推奨しています。

実際に中学校でのセミナー経験もある私mikimikiが、ChatGPTの教育現場での具体的な活用事例から、安全対策、文部科学省のガイドラインまで、教育関係者が知っておくべき重要なポイントを網羅的に解説します。

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この記事を読み終えていただければ、ChatGPTを「怖いツール」から「頼れるパートナー」として捉えられるようになり、明日からでも安全に活用を始められるでしょう。教員の働き方改革と教育の質向上を同時に実現するため、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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目次

教育現場でのChatGPTの具体的な活用事例

教員の1日は、一般的に朝7時30分の出勤から始まり、授業、部活指導と続き、最終的に19時を過ぎても事務作業や教材作成に追われ、残業が慢性化しているのが現状と言われています。

その中でも、特に時間を要する以下の5つの業務がChatGPTを活用することで効率化できます。

  • 成績処理(通知表所見作成)90%時間短縮(5時間→30分)
  • 授業準備(教材研究・問題作成)70%時間短縮(毎日2時間→40分)
  • 保護者対応文書作成80%時間短縮(30分→5分)
  • 学級通信・行事報告作成80%時間短縮(1時間→10分)
  • 部活動練習メニュー考案即時作成(30分→数分)

これらの業務について、具体的なプロンプト例と効果を一つ一つ詳しく解説していきます。ChatGPTを使いこなし、定時退勤を実現しましょう。

① 成績処理(通知表所見作成)

通知表の所見文作成は、教員にとって最も時間と精神を消耗する業務の一つです。全生徒分を書くのに膨大な時間がかかり、一人ひとりに合わせた言葉を考えるのは簡単ではなく、どうしても表現がワンパターンになりやすいという課題があります。

ChatGPTを活用すれば、生徒の特徴を抽象的なキーワードで入力し、所見文のドラフトを複数パターン生成させることができます。

【▼具体的なプロンプト例

中学校の通知表の所見を作成します。以下のキーワードを持つ生徒向けの、ポジティブで具体的な所見文の案を3パターン作成してください。

# キーワード:
授業には真面目に参加するが、発表は苦手。友人関係は良好で、グループワークでは縁の下の力持ちタイプ。清掃活動に熱心。

【▼出力結果】

効果

  • 従来:1人5分 × 40人 = 約3時間20分
  • ChatGPT活用後:1人約30秒 × 40人 = 約20分
  • 約90%の時間短縮を実現

生成された文章を元に、教員が生徒の顔を思い浮かべながら、オリジナルの言葉で修正・加筆することで、時間の大幅な短縮と表現の多様化が両立できます。

生徒の名前など、個人情報は入力しないよう注意しましょう。

② 授業準備(教材研究・問題作成・指導案作成)

授業準備は教員の残業の主な原因となっている業務です。教材作成、導入や発問の工夫、多様なレベルの生徒に対応した問題作成など、創意工夫が求められる分野でChatGPTが活躍します。

ChatGPTは発問のアイデア出し、小テスト・ワークシートの問題作成、分かりやすい説明の考案、指導案の骨子作成など、幅広い授業準備をサポートします。

【▼具体的なプロンプト例①】

以下の制約条件に沿って、生徒の思考を深めるような発問とその解答例を3つ考えてください。

# 制約条件:
・対象学年は中学2年生
・理科の「化学変化」の単元

【▼出力結果】

効果

  • 従来:毎日約2時間の教材準備
  • ChatGPT活用後:約40分に短縮
  • 約70%の時間短縮を実現

授業の質を向上させながら、準備時間を大幅に短縮できるため、教員の負担軽減と教育効果の向上を同時に実現できます。

ChatGPTの出力結果は必ず正しいとは限りません。必ずファクトチェック(事実確認)をしましょう。

③ 保護者対応文書作成

保護者対応の連絡文書は、言葉選びが非常に難しく、クレームに繋がらないよう細心の注意が必要な業務です。文面を考えるのに時間がかかるだけでなく、教員の心理的負担も大きくなりがちです。

ChatGPTを活用することで、伝えたい内容を箇条書きにし、丁寧で角の立たない文面のドラフトを作成させることができます。

▼具体的なプロンプト例

生徒の提出物が遅れがちであることを、保護者に伝え、家庭での協力を柔らかくお願いするメール(または手紙)の文面を作成してください。決して保護者を責めるような口調にならないように配慮してください。

【▼出力結果】

効果

  • 従来:約30分(文面検討・推敲含む)
  • ChatGPT活用後:約5分(AI生成+微修正)
  • 約80%の時間短縮を実現

このドラフトを元に、家庭の状況などを考慮して教員が修正することで、ゼロから考えるストレスがなくなり、負担が激減します。

④ 学級通信・行事報告作成

学級通信や学年通信、学校行事の文章作成は定型的でありながら、毎回の発行が負担になっている業務です。行事報告など、書くべき内容は決まっているものの、文章にするのに手間がかかります。

ChatGPTを活用すれば、掲載したいトピックを伝えるだけで、全体の構成と文章を生成させることができます。

【▼具体的なプロンプト例

中学校の学級通信を作成します。以下の要素を盛り込んだ、保護者向けの温かみのある文章を作成してください。

# 要素:
・タイトル案は3つ
・冒頭の挨拶(6月の季節感を入れて)
・体育祭の報告(生徒の頑張りを称える内容で)
・来月の主な予定(期末テスト、三者面談)
・担任からのコラム(テーマ:梅雨の時期の過ごし方について)

【▼出力結果】

効果

  • 従来:約1時間(構成・文章作成・推敲)
  • ChatGPT活用後:約10分(要素入力+修正)
  • 約80%の時間短縮を実現

保護者との良好な関係構築に重要な通信文書を、効率的かつ魅力的に作成できます。

⑤ 部活動指導の練習メニュー考案

専門外の部活顧問を担当する場合や、練習のマンネリ化を防ぐために、ChatGPTが大きな力を発揮します。チームの課題やレベル、使える時間や設備を伝えることで、練習メニューのアイデアを複数提案させることができます。

▼具体的なプロンプト例①】

中学校バスケットボール部です。チームの課題は『ディフェンスのリバウンド強化』です。
この課題を克服するための、1回30分程度でできる練習メニューを4つ提案してください。

【▼出力結果】

▼具体的なプロンプト例②】

中学校陸上部の短距離選手向けに、雨天時に体育館でできるトレーニングメニューを4つ考えてください。器具は跳び箱、マット、ボールが使用可能です。

【▼出力結果】

効果

  • 従来:約30分(メニュー検討・調整)
  • ChatGPT活用後:3分(即時提案・選択)
  • 90%以上の時間短縮

専門知識が不足している競技でも、効果的で安全な練習メニューを提案してもらえるため、指導の質向上と負担軽減を同時に実現できます。

これら5つの業務でChatGPTを活用することで、教員の1日は劇的に変わります。毎日数時間かかっていた定型業務が大幅に短縮され、残業ゼロの働き方が実現できるでしょう

重要なのは、ChatGPTが教員の仕事を奪うのではなく、時間と心の余裕を生み出すことで、教員が本来最も大切にすべき活動に集中できる環境を整えることです。

ChatGPTの活用によって生まれた時間を、教員は本来の教育活動に充てることができます。

  • 生徒一人ひとりとの対話時間を増やす
  • 不登校や悩みを抱える生徒へのきめ細かいケア
  • 授業中の生徒の表情を見ながらの臨機応変な対応
  • 創意工夫に富んだ授業づくり
  • 教育者としての最終的な判断に時間をかける


教育現場に「ゆとり」を取り戻し、教員が教育者としての本来の役割を十分に果たせる環境を作り出します。

ただし、ChatGPTを効果的に活用するには、適切な使い方を理解し、注意すべきポイントを把握しておくことが重要です。

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教育現場でのChatGPT利用リスクと具体的な安全対策

教育現場でChatGPTを安全に活用するには、適切な安全対策を取ることがとても重要です。多くの教育機関が効果的な対策を実践し、安全な運用を実現しています。

ここでは、教育現場で実際に使える5つの重要な安全対策を具体的な実施方法と共に解説します。

対策1. 個人情報・機密情報の流出防止

最も重要な対策は、機密情報の入力を徹底的に防ぐことです。ChatGPTがユーザーの入力内容を学習し、他の回答に利用する可能性があるため、以下の情報は絶対に入力しないよう徹底します。

禁止すべき情報

  • 生徒の氏名、住所、電話番号、成績
  • 学校の内部資料、会議録、人事情報
  • 教員の個人情報や保護者の連絡先

実際の社名や個人名は「A中学校」「生徒A」など架空のものに変更してから使用しましょう。

対策2. 学習機能の無効化設定

情報漏洩を防ぐための技術的対策として、学習機能の無効化が効果的です。

設定手順と重要ポイント

STEP
ChaGPTの設定を開く

①「アイコン」をクリック
②「設定」をクリック

STEP
「モデルの改善」をすべてオフにする

③「データコントロール」をクリック
④「すべての人のためにモデルを改善する」をクリックする
⑤「すべての人のためにモデルを改善する」「音声記録を含める」「動画記録を含める」をすべてオフにする

対策3. 校内ガイドライン・利用ルールの策定と徹底

ChatGPTを適切に利用するためには、ガイドラインの作成が必要です。機密情報を扱う業務には使用しないなど、ChatGPTの導入範囲を決めておくと安心な環境を作ることができます。

教育現場向けガイドライン例

  • 授業アイデアの相談:許可
  • 教材作成の補助:許可(ただし、最終確認は教員が行う)
  • 生徒指導記録の作成:禁止
  • 成績処理関連:禁止

ファクトチェックの義務化:

ChatGPTは、情報の正確性を判断できません。調べた情報は一度学校内で確認し使用しましょう。二度手間になりますが、誤った情報で生徒や保護者を混乱させないためにも、情報の確認が必要不可欠です

対策4. 生徒の思考力低下を防ぐ指導方法

教育の質を保つための最も重要な対策は、ChatGPTを「考える力を育てるツール」として活用することです。ChatGPTが提供する情報は常に正確とは限りません。学生には情報を鵜呑みにせず、批判的に評価し、真偽を確認する姿勢が求められます。

批判的思考の育成

生徒にChatGPTの回答を複数の情報源と照合させ、矛盾点や疑問点を見つける習慣を身につけさせましょう。例えば、「ChatGPTの答えが正しいかどうか、教科書や信頼できるウェブサイトで確認してみよう」という指導を行います。

段階的な活用指導 

最初は教員の監督下でのみ使用し、徐々に自主的な活用へと段階を踏んで指導しましょう。この過程で、適切な質問の仕方や情報の扱い方を身につけさせます。

創造的活用の促進

単純な答え探しではなく、アイデア出しの壁打ち相手として活用したり、自分の考えを整理するためのツールとして使うようにしましょう。

対策5. 企業向けプラン・セキュリティ強化サービスの導入

より高度な安全対策として、教育機関向けのセキュリティ強化されたChatGPTサービスの導入を検討します。セキュリティ対策をするなら、企業向けのChatGPTを使用しリスクを防ぐためのサポートを受けるのがおすすめです。

企業向けChatGPTの中には、ユーザーアカウントや利用者のログを管理でき不正アクセスを防げるものもあります。情報漏洩のリスクを回避するためにも、セキュリティがしっかりしている企業向けのChatGPTの利用を検討することが重要です。

TeamプランやEnterpriseプランを使用

TeamプランEnterpriseプランでは、デフォルトで学習機能が無効になっています。教育現場に適したセキュリティレベルを提供するプランの検討が推奨されます。

情報源:https://openai.com/index/introducing-chatgpt-enterprise/

API連携による安全性向上

API連携によって既存サービスにChatGPTの機能を組み込めば、他のユーザーに入力データが転用されません。機密情報の漏洩リスクを大幅に低減しつつ、自校の情報をAIに学習させて独自のChatGPTモデルを構築することも可能になります。

これらの安全対策を組み合わせることで、教育現場でのChatGPT活用リスクを最小限に抑えながら、そのメリットを最大限にできます。重要なのは、一つの対策に頼るのではなく、複数の対策を実施することです。

情報源:https://openai.com/ja-JP/enterprise-privacy/

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文部科学省のChatGPTガイドライン

教育現場でChatGPTを活用する際、文部科学省の方針を理解することは不可欠です。文部科学省は2023年7月に初等中等教育段階における生成AIの利用に関する暫定的なガイドラインを公表し、教育現場での生成AI活用指針を示しています。

図表キャプション:子供のスマートフォン所有率の推移(文部科学省ガイドラインより)

上のグラフが示すように、子供のスマートフォン所有率は年々急激に上昇しており、高校生では98.9%、中学生でも91.0%に達しています。このような状況下で、児童生徒が生成AIに触れる機会も増加していることから、教育現場での適切な指導がますます重要になっています。

ここでは、教育関係者が必ず知っておくべき文部科学省ガイドラインの重要ポイントを解説します。

ポイント1. 基本的な考え方「限定的利用から始める」が重要な理由

文部科学省の基本姿勢は明確です。生成AIは発展途上であり、個人情報の流出、著作権侵害のリスク、偽情報の拡散リスクもあります。そのため現時点では活用が有効な場面を検証しつつ、「限定的な利用から始めることが適切」としています。

この方針の背景には、情報活用能力の育成という観点からは、生成AIへの理解や活用、使いこなすための意識を育てることは重要である一方で、リスクへの適切な対応が不可欠であるという認識があります。

図表キャプション:生成AIの仕組み(文部科学省ガイドラインより)

上図からも分かるように、生成AIは大量のウェブ上の文書などから深層学習によって構築された大規模言語モデルに基づき、「統計的にそれらしい応答」を生成するものです。あくまで次に来る単語や文章を推測して生成しているため、回答は誤りを含む可能性が常にあり、時には事実と全く異なる内容が出力されることもあります。このような特性を理解した上で、教育現場での活用を検討することが重要です。

ポイント2. 年齢制限と利用規約の遵守が絶対条件

教育現場での活用において、法的な制約の遵守は最重要事項です。主要な生成AIサービスの規約には年齢制限があります。ChatGPTは13歳以上に限られ、18歳未満は保護者同意が必要です。

図表キャプション:主な対話型生成AIの概要(文部科学省ガイドラインより)

子供の発達段階や実態を踏まえ、年齢制限・保護者同意等の利用規約を守りましょう。教育活動や学習評価の目的を達成する上で、生成AIの利用が効果的か否かで判断することを基本とします。学校としてはこれらの法的要件を確実に満たす必要があります。

ポイント3. 不適切な使用例と適切な使用例の明確な区分

「生成AI活用の適否に関する暫定的な考え方(ガイドライン)」では、教育現場での適切な活用を促進するため、明確な使用例を示しています。

不適切な使用例

不適切な使い方として、以下が明示されています

  • 生成AI自体の性質やメリット・デメリットに関する学習を十分に行わずに自由に使わせること
  • 各種コンクールの作品やレポート・小論文などについて、生成AIによる生成物をそのまま自己の成果物として応募・提出すること
  • 子供の感性や独創性を発揮させたい場面、初発の感想を求める場面などで最初から安易に使わせること
  • 定期考査や小テストなどで子供に使わせること

これらの制限は、教育の本質的な目的である「考える力」「創造する力」を守るために設けられた重要な指針です。

適切な使用例

一方で、教育効果を高める活用方法についても具体的に示されています

  • 情報モラル教育の一環として、教師が生成AIが生成する誤りを含む回答を教材として使用し、その性質や限界等を生徒に気付かせること
  • 生成AIをめぐる社会的論議について生徒自身が主体的に考え、議論する過程で、その素材として活用させること
  • グループの考えをまとめたり、アイデアを出す活動の途中段階で、生徒同士で一定の議論やまとめをした上で、足りない視点を見つけ議論を深める目的で活用させること
  • 英会話の相手として活用したり、より自然な英語表現への改善や一人一人の興味関心に応じた単語リストや例文リストの作成に活用させること

ポイント4. 教員の校務利用に関する慎重なアプローチ

教員の校務での活用について、慎重な姿勢を示しています。民間企業等と同様に、個人情報や機密情報の保護に細心の注意を払いながら、業務の効率化や質の向上など、働き方改革の一環として活用することが考えられるとしています。

ただし、現時点では「準備が整った学校での実証研究を推進」するという段階的なアプローチを採用しており、多くの学校での活用に向けた実践例を創出することを目標としています。

校務での活用例として以下が挙げられています

  • 報告書のたたき台
  • 授業時数の調整案のたたき台
  • 教員研修資料のたたき台
  • 教材のたたき台
  • 練習問題やテスト問題のたたき台

重要なのは、生成AIはあくまで「たたき台」としての利用であり、最後は教職員自らがチェックし、推敲・完成させることが必要であることです。

ポイント5. 学校現場での実践的チェックリスト

ガイドラインでは、学校現場で安全に生成AIを活用するための具体的なチェックリストも提供されています。

  • 生成AIツールの利用規約を遵守しているか(年齢制限・保護者同意を遵守しているか)
  • 事前に、生成AIの性質やメリット・デメリット、情報の真偽を確かめるような使い方等に関する学習を実施しているか
  • 教育活動の目的を達成する上で効果的か否かで利用の適否を判断しているか
  • 個人情報やプライバシーに関する情報、機密情報を入力しないよう、十分な指導を行っているか
  • 著作権の侵害につながるような使い方をしないよう、十分な指導を行っているか
  • 生成AIに全てを委ねるのではなく最後は自己の判断や考えが必要であることについて、十分な指導を行っているか

ポイント6. 夏休み等での家庭利用への対応策

学校外での生徒の自主的な利用についても、具体的な指導方針が示されています。夏休みなどの長期休暇では、児童生徒が家庭で生成AIを使用することも考えられます。

対策として、AIの利用を想定していないコンクールの作品やレポートをAIで作成したものを自身で作ったとして応募・提出するのは不正行為であることを指導するよう教員に求めています。また、提出物の内容を十分に理解しているかを確認するために口頭発表の機会を設けるなど、評価方法を工夫することも提案しています。

ポイント7. 継続的な知見蓄積と機動的な改訂方針

文部科学省は、生成AI技術の急速な発展に対応するため、継続的な改訂を前提としたガイドライン運用を行っています。ガイドライン公表後も、「広島AIプロセス」に基づく様々なルールづくりの進展、科学的知見の蓄積、サービス内容や利用規約の変更、学校現場の優れた取組事例、幅広い関係者からのフィードバックなどを踏まえて、機動的に改訂を行うこととしています。

また、生成AIの普及と発展を踏まえ、これからの時代に必要となる資質能力をどう考えるか、そのために教育の在り方をどのように見直すべきか等については、今後、中央教育審議会等で更に検討を行うとしています。

文部科学省のガイドラインは、教育現場でのChatGPT活用における「道しるべ」として機能しています。これらの指針に従うことで、安全かつ効果的な活用が可能になります。重要なのは、これらのガイドラインを単なる制約として捉えるのではなく、教育の質向上と生徒の安全を両立させるための実践的な指針として活用することです。

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よくある質問

ChatGPTを使っていることが生徒にバレたら問題になりませんか?

生徒にバレたとしても、適切な使用方法・説明責任を果たしていれば問題にはなりません。むしろ「AIとの正しい付き合い方」を教える機会と捉えられるため、ガイドラインの趣旨に沿った対応です。

無料版のChatGPTと有料版、教育現場ではどちらを選ぶべきですか?

個人の授業準備なら無料版でも十分ですが、学校として組織的に導入する場合や多機能・高精度を求める場合は有料版が推奨されます。特に教材作成の幅を広げたい場合や、複数教員による同時利用を想定する場合には有料版が適しています。

ChatGPTで作成した教材に著作権は発生しますか?商用利用は可能ですか?

ChatGPTで作成した教材は、著作権がユーザーに発生し、商用利用も可能です。ただし、既存の著作物と類似していないか必ず確認し、内容の責任は利用者が負います。

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まとめ

本記事では、ChatGPTの教育現場での活用について、活用事例からリスク対策まで解説しました。

要点をまとめると以下の通りです。

  • ChatGPTは授業準備、校務効率化、生徒の個別学習支援など幅広い場面で教育現場をサポートできる優れたツール
  • 教員の業務負担軽減と働き方改革の実現により、本来の教育活動により多くの時間を割くことが可能になる
  • 情報漏洩や思考力低下などの深刻なリスクが存在するため、適切な安全対策と指導方法の確立が不可欠
  • 文部科学省のガイドラインに従い、限定的利用から始める段階的アプローチが推奨されている
  • 複数の安全対策を重層的に実施することで、リスクを最小限に抑えながらメリットを最大化できる

ChatGPTは教育現場に大きな変革をもたらす可能性を秘めたツールであり、適切な活用により教育の質向上と教員の負担軽減を同時に実現できるでしょう。

ぜひChatGPTを教育現場に活用してみてください。

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